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なぜ漫画読み放題サービスが存在しないのか

みなさんこんにちは、今回は最近よく耳にする「アニメ見放題」という言葉。しかし、「漫画読み放題」という言葉はあまり耳にしません。そこでこんかいはなぜこのような「漫画読み放題」が存在しないのか調べてみました。

 

 

漫画放題は本当に不可能なのか

まず漫画の市場規模ですが、

紙の合計市場:2387億円(47.9%)

電子の合計市場:2593億円(52.1%)

上記が2019年における漫画の市場規模となっています。

 

この電子コミックの部分を定額サービスで補った場合、システム運営でさらに500億円ほど加算して約3000億円かかると仮定します。

このサービスに日本の企業が3社立ち上がったとして、それぞれ月額1,500円の12ヶ月と仮定します。3社の合計会員数を1,000万人としたときに売り上げる金額は約2000億円程度と現在の漫画お市場規模には及びません。最近のアニメの見放題の月額料金はさらに安くなっているのに対し市場のために月額料金をたかくしてしまうと会員数が伸びにくくなってしまいます。しかしこれ以上安くしてしまうとこの漫画市場を支えることができません。さらに、漫画読み放題にすることで紙市場に悪影響が出てしまう可能性もあります。そうなってしまえば、さらに漫画の市場規模が小さくなってしまいます。

不可能な理由(市場規模)

この「漫画読み放題」が不可能な理由の一つに漫画の市場規模にあります。近いジャンルにあるアニメやゲームはさらに市場規模が大きく 1兆円を超えています。またアニメはテレビ放映時にスポンサー収入、ゲーム市場は課金による収入など印税のみの漫画に比べて多くのお金が入ってきます。これが「アニメ見放題」を可能にしています。

不可能な理由(言語の壁)

漫画というものは基本的に文字がわからなければ読めません。漫画の多くは日本語で書かれており、日本語がわからないと読めないので漫画は基本的には日本でしか読まれないのです。実際漫画の海外市場は約1,000億円程度と言われています。これでは実際に「漫画読み放題」のサービスを始めても会員数は稼げません。これに比べて音楽はヒットさえすれば世界中の子供から大人までが視聴します。(別の記事で音楽定額サービスについて取り上げています)つまり世界規模の市場なので当然定額制サービス会社は多くの会員を獲得する事が可能となります。よって漫画の定額制サービスは厳しいのです。

まとめ

今日多くの日本文化が海外に進出していますが、それでもまだ漫画の規模は小さく漫画家の収入も印税のみであることなどが「漫画見放題サービス」を不可能にしている事がわかりました。皆さんも漫画の読み放題が「欲しい」と思うかもしれませんが、漫画家を応援するといった意味でもぜひ店頭で購入してみてはいかがでしょうか。